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ビジュアル臨床心理学入門 全20巻

DVD各巻:一般販売・ライブラリー価格:60,000円(税別)
各巻約25分
ビジュアル臨床心理学入門

 進歩する機械文明、複雑化する人間関係。現代社会にはいじめ・不登校・非行などの問題からうつ病・心的外傷・発達障害など心を痛める問題が山積しています。心の病は現代社会が抱える重大な課題であり、早急な解決を迫られています。病める現代社会が必要とし、注目を集めている臨床心理学。臨床心理学(Clinical Psychology)は、心の問題や葛藤を持つ人々に対し、心理学的な知識や技法を用いて援助する実践学であり、その実践のための理論や技法を研究する学問です。
 「ビジュアル臨床心理学入門」は、臨床心理学の基礎的な理論や知識を深め、その理解を容易にするための映像教材です。臨床心理学の概念、具体的な技法や実践方法などを映像で分かりやすく紹介・解説することを通して、私たちの心に迫ります。



映像で学ぶ臨床心理学

松原

束京福祉大学 教授 松原 達哉

 「ビジェアル臨床心理学入門」は、カウンセラーや心理臨床家を目ざす人、その養成をしている大学・大学院・養成機関の方々のための映像教材です。臨床心理学やカウンセリングの本を沢山読んだり、講義や講演を聞いたりするだけでは、実学である臨床心理学の習得は難しいと思います。実際に悩める人、困っている人をどのように相談活動するのか、自分の目でみたり、ベテラン相談員が相談している場所に陪席したりして実習をしないと分かりません。また、どんな技法や心理査定などを使って実践するのかも習得が難しいのです。医師・看護士・福祉士。弁護士等々の実学は皆同じです。
「百聞は一見に如かず」
といわれるように、百回聞いて分かろうとするよりも、一度目で確かめた方がよく分かります。
 「ビジュアル臨床心理学入門」は、目で確かめ、臨床心理学の実学を確実に習得でき、楽しみながら、分かりやすく学べる教材です。
 各大学・大学院・カウンセラー養成機関で広く御利用いただけることを期待しています。また、カウンセラーや心理臨床家を目ざす方々に御利用いただけることを願っています。

1

臨床心理学とはなにか

指導:松原達哉(東京福祉大学)

ビジュアル臨床心理学入門1

 人間は誰もが心の悩みをもって生きています。悩みが重過ぎるとノイローゼや心身症になったりします。生活が上手く出来ない人もいます。臨床心理学はそうした心の動き、迷いや悩みを理解し、それをどのように解消して生活していくのか、理論や技法を研究するものです。つまり、心の悩みを解決し、人間を幸せにする学問なのです。カウンセリングの学問ともいわれています。
 ここでは、こうした「心の専門家」の学習内容、働く場所、領域などについての概要を紹介します。

【臨床心理学とは・臨床心理士の仕事(スクールカウンセラー/産業カウンセラー)・臨床心理学は何を学ぶか】

2

心理アセスメントとはなにか

指導:松原達哉(東京福祉大学)

ビジュアル臨床心理学入門2

 心の問題を抱える人に対して、相談内容や原因、経過、現状などを診断・測定し、どのような理論や技法を用いてカウンセリングするかを決めます。これを「心理アセスメント」といいます。心理アセスメントの方法としては、面接、行動観察、心理テストなどがあります。その中でも心理テストは、客観的、科学的な方法であり、広く利用されています。
 ここでは知能検査、発達検査、人格検査、適性検査などについてその診断法や活用法などの概要を解説します。心の問題解決のためには知識も必要であるが、実践活動、経験を積むことの重要性についても触れます。

【心理アセスメント・アセスメントの方法(面接法/行動観察法/心理テスト)】

3

異常心理学

指導:西松能子(立正大学)

ビジュアル臨床心理学入門3

 異常心理学とは、精神障害とされる心的現象について、共通の概念形成をし、一定の法則を見つけ出そうとする科学です。
 ここでは、異常心理学を了解心理学的立場、力動心理学的立場、人間学的立場の3つの立場から考え、精神障害をもつクライエントの心をどのように理解するかを考察します。また、代表的な異常心理として、統合失調症と躁うつ病を取り上げ、クライエントの絵や文章などの作品を提示しながら実症例を紹介。さらに、リハビリやデイケアなどの治療の現場を取材し、クライエントヘの理解を深めます。また、臨床心理士がクライエントの異常心理を見落としがちであること、誤った援助、治療を行う危険性について、精神科医の立場から指摘します。

【異常心理学とは・精神医学とは(DSM/ICD-10)・主な精神障害(統合失調症/躁うつ病)・治療の現場】

4

人生の危機への介入法

指導:西松能子(立正大学)

ビジュアル臨床心理学入門4

 人生の危機には、内的な危機と外的な危機があります。内的危機は人生の節目節目で生じ、それに伴い精神障害の発症率が上がります。一方、内的危機に対して、心的外傷を蒙るような場面に遭遇することがあります。これら外的危機によって、人は心的外傷後ストレス障害(PTSD)に罹患することがあります。
 ここでは、内的及び外的な危機について実例を交えながら解説します。また、危機に陥った人々に対しては、危機が内的か外的かによって、それぞれ求められるカウンセリングの技法が異なります。特に外的な危機への介入については、被害に関してクライエントの利益に立ち、司法や公共と折り合っていく力量が求められます。危機介入時の臨床心理士の役割と守秘義務についても明らかにします。

【内的な危機(思春期・青年期の危機/壮年期の危機/初老期・老年期の危機)・外的な危機(PTSD)・カウンセラーの対応(危機介入法/守秘義務)】

5

発達障害へのアプローチ

指導:下司昌―(明治学院大学)

ビジュアル臨床心理学入門5

 最近、教育や社会福祉援助の新たな課題として、知能の遅れに問題のないものや、逆に知能の高い発達障害が問題とされるようになってきました。LD(学習障害)・AD/HD(注意欠陥・多動性障害)などの軽度発達障害です。軽度発達障害の人たちは、集団行動が出来ない、集団に入っていけない、知能に遅れはないのに学習が極端に困難な分野があり、成績が上がらないなど、障害として分かりにくいために、周囲の理解が得られず、家庭や学校、地域社会において生きにくさを感じています。
 ここでは、そのようなとLD・AD/HDなどの軽度発達障害児を中心として、発達障害全般に対する理解を深め、発達障害児の現状と適切な支援について解説します。

【発連障害とは・軽度発達障害児とは(LD/AD/HD/HFA)・軽度発達障害児への支援】

6

フロイ卜とユングの心理学

指導:諸富祥彦(明治大学)

ビジュアル臨床心理学入門6

 精神分析の創始者フロイト、分析心理学の創始者ユング。心の問題を解明し、人を援助する学問である臨床心理学における二人の巨頭が唱えた理論と方法を理解することは、重要なことです。精神科医であったフロイトは、治療を重ねる中で、心の悩みは、幼少期の心理的葛藤のために、無意識に抑圧された心の内容によるものとしました。またユングは、無意識はフロイトの発見した個人的無意識ばかりでなく、より深い集合的無意識の層が存在すると考えました。この理論をもとに、フロイトとユングは、それぞれ独自の臨床的方法を開発したのです。
 ここでは、そのフロイトとユングの理論と治療法を詳しく解説します。

【フロイトによる「心」の解明・フロイトの精神分析・心の構造論の修正・フロイトの性格形成論・ユングによるこころの概念・ユングの夢分析・イメージを重視したユング】

7

来談者中心療法

指導:諸富祥彦(明治大学)

ビジュアル臨床心理学入門7

 来談者中心療法(クライエント中心療法)は、カウンセリングの最もベーシックな方法の一つです。開発者のロジャーズはカウンセリング界の神様的存在。彼が重んじたのは、受容、共感、純粋性と呼ばれる、ふれあいのある人間関係です。このような安心感のある受容的な、真実の人間関係の中でこそ、クライエントの成長が促進されると彼は考えたのです。そこで人は、自分の心のメッセージに耳を傾け、より自分らしい自分になっていく(自己実現)のです。
 ここでは、来談者中心療法の実際や、フォーカシングの実際について面接のデモンストレーションを呈示しながら具体的に解説します。さらに集団で行うエンカウンターグループについてもその実際を示します。

【来談者中心療法(カールロジャーズ/カウンセリングの3条件)・フォーカシング・ベーシックエンカウンターグループ】

8

行動論的アプロ―チ

指導:山口正二(東京電気大学)

ビジュアル臨床心理学入門8

 不登校や無気力、強迫神経症の治療に有効だとされているのが、行動論的アプローチです。心の問題によっておこる症状や不適切な思考や行動を、好ましい適切な反応に変化させるために行われる治療法です。この治療法の基礎となっているものは、「パブロフの犬」で知られる条件反射です。つまり人間の不適切行動も、後天的に学習されたものであるならば、正しい学習を体で覚え問題を解決しようというものです。
 ここでは、生活分析的カウンセリング、系統的脱感作法、シェーピングについて解説します。

【古典的条件付け・オペラント条件付け・系統的脱感作法・自律訓練法・シェーピング・生活分析的カウンセリング】

9

表現療法へのアプローチ

指導:杉浦京子(日本医科大学)

ビジュアル臨床心理学入門9

 表現へのアプローチは、内に秘めた心の悩みを、言葉以外の方法で表現することや体を動かすことで、治療しようとするものです。代表的なものとして、ユングの弟子であるドーラ・カルフが考案した箱庭療法があります。砂を敷き詰めた箱の中に、模型などを選び並べて作られる作品は心の状態を映し出す鏡となり、また作品を作るという行為そのものに、治療効果があります。その他に大人にも受け入れやすい治療法に、コラージュ療法があります。一枚の大きな紙に、好きな写真や絵を切り貼りするもので、作る過程で気持ちの発散が起こり、問題解決に至ります。
 ここでは、箱庭療法、遊戯療法、コラージュ療法を、実際の症例を交えながら、その理論と効果について解説します。

【遊戯療法(8つの原理/描画テスト)・箱庭療法・コラージュ療法】

10

集団へのアプローチ

指導:河村茂雄(早稲田大学)

ビジュアル臨床心理学入門10

 人が自らの存在を実感するということは、集団の中で行われます。集団へのアプローチは、心の悩みを集団の中で治療していこうとするものです。代表的なものに、構成的エンカウンターグループがあります。自らの生活体験や考え方、感じ方を集団の中で率直に語り合うことで、自己理解、他者理解を深めようとするものです。自分らしさの実感には、他者への気づきがなくてはなりません。他者を見ることで、自らに気づくのです。
 ここでは、構成的エンカウンターグループの他に、サイコドラマやアルコール依存者の会のような同じ悩みを持つ者同士のセルフ・ヘルプ・グループについても解説します。

【グループアプローチとは・構成的エンカウンターグループ・サイコドラマ・セルフヘルプグループ】

11

無気力からの脱出

指導:松原達哉(東京福祉大学)

ビジュアル臨床心理学入門11

 最近、学生相談室には、スチューデント・アパシーによる、いわゆる無気力症で、授業に出席できない、単位が取れないなどの相談が増えています。無気力とは、積極的に物事をしようとする意欲のない状態をいいます。原因には、いじめ、失恋などといった心理的な原因、睡眠の乱れや運動不足などの環境的な原因、うつ病などの病気が原因の場合もあります。大学生の無気力の原因は、心理的な原因と環境的な原因が重なっている場合がほとんどです。無気力からの脱出方法としては、来談者中心療法、短期療法、KJ法、そして、これらの折衷的な方法としての生活分析的カウンセリング法があ ります。
 ここでは、学生相談の現場から発案された生活分析的カウンセリングの理論と実践を中心に紹介します。

【無気力とは・無気力の原因・スチューデント アパシー・無気力から脱出するための心理療法・生活分析的カウンセリング】

12

児童虐待の現状とケア

指導:松原達哉(東京福祉大学)

ビジュアル臨床心理学入門12

 増加する児童虐待。その背景には、都市化、核家族化による孤立した家族の増加、若い夫婦に見られる子育てに関する知識や心構えの欠如、母親が病弱、うつ病、夫婦不和、離婚などによる育児不安、その他の諸原因が複雑に絡み合い、深刻な事態となっています。虐待予防のために、厚生労働省では、「子育て支援センター」を全国に開設、地域全体で子育てを支援する基盤の形成づくりに力を入れています。そして家庭という密室での虐待から児童を守るための「児童虐待防止法」が施行されました。
 ここでは、虐待の原因や実態、児童にもたらす影響、そして、虐待を行なう大人への社会的なサポートを紹介し、その中で、臨床心理士がどのような役割を担っているのかを解説します。

【児童虐待の背景・虐待の相談件数・虐待の種類・虐待の予防・児童相談所の取り組み・アメリカの取り組み】

13

ストレスとうつ病

指導:島 悟(東京経済大学)

ビジュアル臨床心理学入門13

 こころの時代といわれる21世紀に増えつづける自殺者。自殺の原因のほとんどに、うつ病が関与しているといわれています。うつ病の原因は過剰なストレスです。
 ストレス要因には、心理的要因、環境的要因、身体的要因、性格的要因があります。これらが、単独あるいは重なり合い、神経伝達物質のバランスを崩し、気分が憂鬱になったり、肩こり、不眠、倦怠感などといった症状を引き起こします。うつ病は、単にこころの病ではなく、身体に支障をきたす病気なのです。うつ病の治療には、休養、薬物療法、心理療法、環境調整があります。社会のうつ病に対する理解も重要なポイントです。
 ここでは、ストレスとは何か、うつ病とは何か、そしてその治療法や臨床心理士の関わり方を解説します。

【ストレスとはなにか・ストレスの個人差・ストレス反応・うつ病・うつ病の治療法・メンタルヘルス】

14

心的外傷(トラウマ)

指導:島 悟(東京経済大学)

ビジュアル臨床心理学入門14

 心的外傷(トラウマ)とは、こころに負った傷が癒えずに、様々な心的反応をおこす、こころの傷をいいます。心的外傷という考え方を心理学の世界に導入したのは、精神分析学の祖、ジグムント・フロイトです。19世紀の後半から提唱されていた概念ですが、日本で心的外傷が取り上げられ始めたのは、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件以降です。こうした命に危険を及ばすほどの自然災害や犯罪に遭った際の心的外傷が、「再体験」、「過覚醒」、「麻痺」といった症状を発症します。これを外傷後ストレス障害(PTSD)といいます。
 ここでは、フロイトが提唱した心的外傷の概念に触れ、外傷後ストレス障害とは何か、そして治療のための社会的なケアについて解説します。

【心的外傷・フロイト・ヒステリー研究・外傷後ストレス障害・外傷後ストレス障害のケア】

15

ひきこもり・ニートの心理

指導:嶋田洋徳(早稲田大学)

ビジュアル臨床心理学入門15

 最近、働かない成人"ニート"や、家に閉じこもる"ひきこもり"の存在が社会問題化しています。彼らは、なぜ動きだすことをためらうのでしょうか。そこには、それぞれ固有の問題があり、それは社会のあり方と密接に絡み合う形で存在しています。特にひきこもりは、コミュニケーションの欠如が大きな障壁となっており、特有の悪循環構造に陥っています。そこから自力で抜け出すことは極めて困難であり、最も有効な支援は、家族からの働きかけです。そのためには、家族をサポートし、ひきこもり本人への接し方を変化させることが大切です。
 ここでは、二一卜やひきこもりの心理に迫り、理解を深めた上で具体的な支援方法を示します。ひきこもり親の会などの現場の様子、当事者の生の声も交えながら解説します。

【ニートのタイプ別支援方法(スキル欠如型/実行欠損型)・ひきこもりの実態と心理状況・ひきこもりシステム・ひきこもりの支援方法・支援の現場】

16

自律訓練法

指導:笠井 仁(筑波大学)

ビジュアル臨床心理学入門16

 現代人は、絶えず、ストレスによる緊張と不安にさらされながら生きています。それを緩和し、心と体をリラックスさせる代表的な方法が自律訓練法です。神経科医であったシュルツが創案したこの方法は、「催眠」と「暗示」の力を応用した訓練法です。誰もが自分自身で行うことができるように技法を標準化し、ストレスの原因自体をさかのばることなく、比較的短い期間で効果を期待できるのが大きな特徴です。
 ここでは、自律訓練法の練習を再現しながらポイントを詳しく紹介します。自律訓練法を治療の現場で取り入れている実践家の声も紹介しながら、その理論と実際を解説します。

【ストレスとは・自律訓練法の背景(催眠と暗示)・自律訓練法の練習姿勢(仰臥姿勢/単純椅子姿勢/安楽椅子姿勢)・トレーニングの特徴(段階的な構成/技法の標準化/練習の反復)・公式の練習(背景公式から第六公式)】

17

認知行動療法

指導:沢宮容子(立正大学)

ビジュアル臨床心理学入門17

 認知行動療法では、外から観察できるクライエントの「行動」だけでなく、クライエントの内なる「認知」過程も治療の標的とし、これらの変容へ向けた援助を行います。つまり、「人間がどのようにふるまうか」だけでなく、「人間の考えがそのふるまいにどう影響を及ぼすか」をも問題にしていくわけです。このような認知行動療法は、エビデンス(実証性)を基盤とし、科学的な治療を目指した心理療法として、近年注目を集めています。
 ここでは、認知行動療法の特徴、および技法を示した上で、事例を交えながら認知行動療法の実際について解説します。

【認知行動療法・行動療法・認知療法・論理情動行動療法・系統的脱感作法・エクスポージャー法・シェービング法】

18

キャリアカウンセリング

指導:宮城まり子(法政大学)

ビジュアル臨床心理学入門18

 最近は労働環境が大きく変化し、ますます厳しさを増す中、多くの働く人々が自分の働き方・生き方に大きな不安を抱えて生きています。キャリアカウンセリングは、キャリアに関する悩みや不安を軽減し、個人のキャリア開発やキャリア計画の支援を行い、若者から中高年に至る人々の自立をサポートするためのカウンセリングです。中でも、自己理解の支援が最も大切であり、深い自己への気づきと助言・指導を通じて適切な意思決定をサボートすることがその目的です。
 ここでは、スーパー、ホランドなどの代表的なキャリア理論を紹介し、キャリアカウンセリングの具体的なアプローチ方法を解説します。

【生涯発達とキャリア開発支援・キャリアデザイン・「正しい自己理解」を支援する・スーパーの理論・ホランドの理論・キャリアカウンセリン グのアプローチ方法】

19

家族療法

指導:平木典子(東京福祉大学)

ビジュアル臨床心理学入門19

 家族を対象とした家族療法では、個人の症状や問題は、個人の心理的メカニズムのみの問題ではなく、むしろ対人関係の問題であると考え、症状や問題を持った人をIP(ldentified Patient)「たまたま患者になった人」と呼びます。たとえば、不登校やひきこもりを考える時も、家族やその他の人間関係を負担に感じている人が、症状としてSOSを発したと考えます。カウンセラーは、家族関係や家族を取り巻く人間関係をシステムとして捉え、機能不全に陥っている関わりを有効な関わりに変える援助をします。家族はもちろん、時には地域社会をも視野に入れてカウンセリングを行ないます。
 ここでは、核家族が集まった家族療法のロールプレイによって、家族療法の進め方を具体的に解説します。

【家族療法・IP・家族システム理論・対人相互作用】

20

日本で生まれた心理療法

指導:中村 敬(東京慈恵会医科大学)

ビジュアル臨床心理学入門20

 日本で生まれた心理療法の代表的なものが、内観療法と森田療法です。ともに東洋的な考えを重視した心理療法です。内観療法は、過去から現在までの他者に対する自分の態度について時間を追って徹底的に調べる方法です。森田療法は、不安と欲望を人間が本来持っている心の両面と捉え、不安を排除しようとするのではなく、自然なものとして受け入れます。そして、神経症の人がとらわれている悪循環を断ち切り、自然に沿った心のあり方を獲得することが、症状の改善はもちろん、自己を生かすことにつながるとする療法です。
 ここでは森田療法を中心に、その理論と具体的な治療手順を体験者のインタビューなどを交えながら解説します。

【内観療法と森田療法・集中内観・神経症とは(強迫性障害/社会恐怖/パニック障害)・神経症のメカニズム「とらわれの機制」・不安に対する態度の変換「あるがまま」・入院療法と外来療法】