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袴田巌 夢の間の世(卋)の中
(ゆめのまのよのなか)

DVD:図書館・学校用価格:30,000円(税別)

個人貸出・館内無償上映可

DVD:ライブラリー価格:60,000円(税別)

個人貸出・館内無償上映・団体貸・館外無償上映可

ドキュメンタリー映画/2016年/119分

さて、私もえん罪なれど死刑囚

私が長い獄中生活で学ばざるを得なかった「自由」というものは、このような痛烈な無念さと一種の眩しさをもっている。
私はあらためて自らに質問しつづけている。お前は罪のない身でありながら、いつになったら自由を取り戻せるのか。

(獄中日記より)

袴田巌 夢の間の世の中pdf

袴田事件とは

1966年6月30日未明、静岡県の味噌会社で専務一家4人が殺され、放火された事件。犯人にでっち上げられた元ボクサーの袴田巖さんは、裁判で一貫して無実を訴えたが1980年に死刑が確定。その後再審を求め闘い続けようやく2014年3月27日、静岡地裁で再審開始が決定された。「証拠はねつ造」「これ以上の拘留は正義に反する」と48年ぶりに釈放。しかし検察庁が即時抗告したため、袴田さんは今も死刑囚のままである。

チラシ画像をクリックするとpdfファイルでご覧いただけます。

失われた時を求めても、そこには虚しさがあるばかりだが、それでも私たちは失われた時の意味を問わねばならない。

(映画監督 周防正行)

巖のあるがままの姿を見て欲しい。(姉 袴田秀子)

「証拠はねつ造の疑いがある」
「これ以上の拘置は耐え難いほど正義に反する」
 2014年3月27日。冤罪でありながら死刑囚として、48年間という途方もない時間を獄中で過ごした袴田巖さんの再審が決定し、即日釈放された。私たちは、その後の生活にカメラを向けた。
「袴田事件は終わった。冤罪もない。死刑制度も廃止した。俺は死刑囚じゃないんだ」
事件のことを語る巖さんは、未だに"妄想"という自分の世界から抜け出すことができない。しかし、釈放直後の表情がなかった頃に比べると、"平凡な日常"が巖さんの気持ちを解きほぐしているようだ。
 ある日突然始まった将棋三昧の日々。私も、何度となく挑戦したが、なんと73戦全敗。その度に、勝ち誇ったように、ニヤッと笑顔をみせる。また、親戚の赤ちゃんを抱いた好々爺の表情は温かい。ボクシングの話題になれば半世紀前の記憶がよみがえり、試合の論評もする。
 巖さんの"妄想の世界"を、日常という"現実の世界"がゆっくりと包み込んでいく。
 死の恐怖から逃れようと必死で生き抜いてきた巖さんは、今も私たちが想像できない深い闇を抱えている。しかし"平凡な日常"のつみ重ねが光となって、その闇を照らしはじめているように思う。 「巖のあるがままの姿を見て欲しい」と、姉の秀子さんは笑顔で語る。
 この映画で何か明確な答えがでたわけではない。しかしスクリーンに映し出される巖さんの存在が、生きることの尊さを、静かに問いかけているような気がしてならない。

監督:金 聖雄(きむ そんうん)

映画、テレビ番組、PR映像など幅広く手がける映像作家。「花はんめ」「空想劇場」などのドキュメンタリー映画を製作。2013年の「SAYAMAみえない手錠をはずすまで」は、キネマ旬報文化映画第3位、毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞受賞。1963年大阪生まれ。在日2世。

題字:袴田巖
監督:金聖雄
撮影:池田俊己、横山友昭、佐藤充、山内泰
現場録音:池田泰明、高木酉一
録音:吉田茂一
編集:金聖雄、野村太
カラリスト:山田健太郎
助監督:野沢拓臣
音楽:谷川賢作(パーカッション&ピアノ)、牧原正洋(トランペット&フリューゲルホーン)
録音エンジニア:ichiro
技術協力:菊池純一
制作デスク:坂井えつ子、若宮正子
上映デスク:佐藤優海
スチール:村田次郎
印刷物:松井一恵(制作)、加藤さよ子(デザイン)
プロデューサー:陣内直行
製作協力:映像グループ翔の会、協映
製作・配給:KimoonFilm