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ゼロの阿蘇
500日の記録

DVD:一般・ライブラリー価格:10,000円(税別)

個人貸出・館内上映・団体貸出・館外上映可能

16:9/収録時間78分

止まった時間、そこで生きる人々の思い。
熊本地震記録映像DVD

撮影 長野良市/長野梢人

ゼロの阿蘇pdf

ドローン映像で迫る阿蘇の真実

空から見た阿蘇

2016年4月16日、阿蘇が一変した。崩れ落ちた山、途絶えた道、倒壊した家屋⋯。愛する故郷に暮らす私たち住民の目に入ってきた光景は。
500日間の真実がドローンを駆使した映像でよみがえる。

あの日のこと、今、そして未来は

ここに生きる思い

大地震に襲われた阿蘇の人々は、その日、どう行動し、何を思ったのか。大自然や家屋、インフラはどう破壊されたのか。阿蘇を愛し、そこで生きつづけようとする人たちが、500日の体験、復興の思い、そして未来を語る。

チラシ画像をクリックするとpdfファイルでご覧いただけます。

 4月16日午前1時26分。
 夢の中か、実際の音だったか、わかりません。遠くから地鳴りが押し寄せてきました。夏の終わりにクマゼミがはげしく鳴く、あれにもっとも近い音でした。最後に「ドーン」という音がして、目が覚めました。
 2階に寝ていた三男一家が階段を駆け下りてくる音、ものが倒れる音、ガラスが割れる音、闇の中で一斉にいろんな音がします。私は部屋を出ようとしましたが、ドアが開きません。廊下に立っていた本棚が倒れかかっていたのです。ドアを蹴破って、部屋から脱出しました。
 家の外に出ると、向かいの広場に近所の人が集まっていました。みんな着の身着のままです。寒いので、車の中で寒さをしのぐしかありません。家族を車に入れ、私は近所の人たちの安否を確認に回りました。
 そのとき、「橋が落ちた」「橋にヒビが入った」という噂を耳にしました。阿蘇大橋や南阿蘇橋が落ちたとしたら大変です。夜が明けたらすぐに橋を確認する必要がある、と私は考えました。
 夜が明けてきましたが、余震がつづいています。自宅と事務所に入ってみると、ものが倒れて散乱していましたが、家が倒れたり潰れたりはありませんでした。近所の家も同じでした。
 8時前、私は軽トラックに乗り、黒川地区に向かって出発しました。アスファルト道路はいたるところ段差ができていて、軽トラックでも走れません。農道を選んで走りました。西へ向かって進めば進むほど、風景が一変しているのです。私が見慣れた、のどかな村の風景はどこにもありません。
 軽トラックを停めて、歩いて黒川地区に入ったのは8時半ごろです。すでに自衛隊の複数の車両と隊員たちがきていました。ヘリコプターの爆音の一方で、外に避難している人たちがぼうぜんとしていて、その対比が印象に残っています。阿蘇大橋もなくなっていました。
 これは夢ではないのか?黒川地区の光景に、私は自分の目を疑いました。どう受け止めればいいのか、頭と心がぐるぐる回っていました。
 そのとき、不思議なことに、もう一人の自分が私に指示を出したのです。
 「おまえには、写真家として、この状況を撮影していく義務があるぞ」と。
 その指示が私を突き動かしました。同時に私はものすごく焦りました。
  落ちた橋、崩れた道、崩れ落ちた山肌、倒壊した建物、⋯。一刻も早く、写真を撮って、外部に伝えなくてはいけない。そのためにはいろんな場所を急いで尋ね歩かなくてはならない。
 それから、焦りに駆られて動き回る日々が続きました。

長野良市

長野写真

撮影・取材:長野良市

1957年生まれ
熊本県南阿蘇在住の写真家

制作・著作:一般社団法人 九州学び舎
制作:有限会社 アートファイブ